夏目漱石「こころ」第052回(中 十六)
夏目漱石の「こころ」連続読み第52回。上中下の「中 両親と私」の章の第16回である。
「中 両親と私 十六」
父は時々囈語(うわこと)をいうようになった。
「乃木大将(のぎたいしょう)に済まない。実に面目次第(めんぼくしだい)がない。いえ私もすぐお後(あと)から」
こんな言葉をひょいひょい出した。母は気味を悪がった。なるべくみんなを枕元(まくらもと)へ集めておきたがった。気のたしかな時は頻(しき)りに淋(さび)しがる病人にもそれが希望らしく見えた…。
いよいよ中も後2回で終わりです。それでやっと半分。下 先生と遺書へ続きます。
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こころ 著者:夏目 漱石 |
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