夏目漱石「こころ」第054回(中 十八)

「中 両親と私 十八」
病室にはいつの間にか医者が来ていた。なるべく病人を楽にするという主意からまた浣腸(かんちょう)を試みるところであった。看護婦は昨夜(ゆうべ)の疲れを休めるために別室で寝ていた。慣れない兄は起(た)ってまごまごしていた。私(わたくし)の顔を見ると、「ちょっと手をお貸(か)し」といったまま、自分は席に着いた。私は兄に代って、油紙(あぶらがみ)を父の尻(しり)の下に宛(あ)てがったりした…。
夏目漱石の「こころ」連続読み第54回。上中下の「中 両親と私」の章の第18回(最終回)である。
いよいよ、次回より、「下 先生と遺書」へ突入!。
(6:15) Soseki Natsume "KOKORO"#54
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こころ 著者:夏目 漱石 |
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