« 芥川龍之介「しるこ」FreeTalk付き | トップページ | 夏目漱石「こころ」第059回(下五) »

2006年9月13日 (水)

サン=テグジュペリ「あのときの王子くん」15

Download

むっつめの星は、なん十ばいもひろい星だった。ぶあつい本をいくつも書いている、おじいさんのすまいだった。
「おや、たんけん家じゃな。」王子くんが見えるなり、そのひとは大ごえをあげた。
 王子くんは、つくえの上にこしかけて、ちょっといきをついた。もうそれだけたびをしたんだ!
「どこから来たね?」と、おじいさんはいった。
「なあに、そのぶあつい本?」と王子くんはいった。「ここでなにしてるの?」
「わしは、ちりのはかせじゃ。」と、おじいさんはいった。
「なあに、そのちりのはかせっていうのは?」
「ふむ、海、川、町、山、さばくのあるところをよくしっとる、もの知りのことじゃ。」
「けっこうおもしろそう。」と王子くんはいった。「やっと、ほんもののしごとに出あえた!」それからその子は、はかせの星をぐるりと見た。こんなにもでんとした星は、見たことがなかった。
「とってもみごとですね、あなたの星は。大うなばらは、あるの?」
「まったくもってわからん。」と、はかせはいった…
(9:31) Antoine de Saint-Exupery, Le Petit Prince #15

青空文庫
※テキストとイラストは、上記で御覧になれます。
翻訳を無料で公開して下さっている大久保ゆうさんに敬意を表します。ありがとうございます。 大久保さんのホームページはこちら

星の王子さま Book 星の王子さま

著者:アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
販売元:平凡社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« 芥川龍之介「しるこ」FreeTalk付き | トップページ | 夏目漱石「こころ」第059回(下五) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/12649/3423033

この記事へのトラックバック一覧です: サン=テグジュペリ「あのときの王子くん」15:

« 芥川龍之介「しるこ」FreeTalk付き | トップページ | 夏目漱石「こころ」第059回(下五) »